MAY 2005
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Diary

5月16日 「世にも不幸な男の物語」

 「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」は有名な児童文学の世界を、驚く程真面目に映画化した素敵な作品です。日本では「子供騙し」と一笑に付されるような、こんな児童映画を真剣に実写化してしまうアメリカという国にはホトホト感心させられます。
 
 この独特な世界観を支える美術の素晴らしさは言うに及ばずですが、オープニングの人形アニメや特にエンディングの切り絵アニメなんかは実に見事で、まさに一見の価値有りです。それに、主人公の子役達がこれまた素晴らしく、未来の大器を予感させる演技を見せてくれます。特に子供達の目線が宜しい。
 
 この子役達に負けじと、ジム・キャリーやメリル・ストリープ等大人の役者達の演技にも熱が入っています。カメオ出演している大物スターがとってもナイスな場面に登場しますが、昔の映画を思い出してニヤリとするのは、古い映画ファンだけでしょうか?
 
 それにしても、次から次へと理不尽に降りかかる不幸をモノともせず、持ち前の機転と知識と勇気で切り抜けていく子供達が何とも頼もしく、周りでオロオロするだけの大人達の方がよっぽど不幸せに見えてしまいます。このあたりが如何にも児童映画という感じですが、これを受け入れることが出来るかどうかでこの映画に対する評価が分かれるところでしょう。
 
 さて、世にも不幸な男と言えば、今日放送された「ER:緊急救命室Ⅹ」のロマノこそ、TV史上最も不幸な男に違いありません。何しろ2シーズン掛けて、周到に用意された飛び切りの不幸が彼に襲いかかるのですから、これは尋常ではありません。ある意味、史上最も豪華で情け無い末路とも言えます。