それはともかく、受賞は次の通りです。 ☆作品賞 『パラサイト 半地下の家族』 ☆監督賞 ポン・ジュノ(『パラサイト 半地下の家族』) ☆主演男優賞 ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』) ☆主演女優賞 レニー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』) ☆助演男優賞 ブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』) ☆助演女優賞 ローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』) ☆長編アニメ賞 『トイ・ストーリー4』 ☆国際映画賞(外国語映画賞) 『パラサイト 半地下の家族』 ☆脚本賞 『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ、ハン・ジンウォン) ☆脚色賞 『ジョジョ・ラビット』(タイカ・ワイティティ) ☆撮影賞 『1917 命をかけた伝令』 ☆音響編集賞 『フォードvsフェラーリ』 ☆美術賞 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 ☆録音賞 『1917 命をかけた伝令』 ☆衣装デザイン賞 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』 ☆視覚効果賞 『1917 命をかけた伝令』 ☆作曲賞 Hildur Gudnadottir『ジョーカー』 ☆メイク・ヘアスタイリング賞 カズ・ヒロ『スキャンダル』 ☆歌曲賞 『ロケットマン』("(I'm Gonna) Love Me Again") 新しい夜明けなのか、終焉の始まりなのか?ハリウッドは確実に変わり始めています。ひと昔前はネット配信動画の遅延を笑いのネタにしていたハリウッドが、Netflixの台頭で劇場ビジネスの基盤が揺らぎ始めたばかりか、作品賞までアジアに奪われてしまったとは。今後ハリウッドがどうなるのか、心配でなりません。 とはいえ、ほかの国からすればハリウッドが門戸を広げたということで、これはまさにチャンス到来。これからはどんな国の映画でも、優秀な作品ならば米国アカデミー賞を狙えるということです。 それにしても、韓国の国家戦略のしたたかさには舌を巻きます。まさに国をあげて、文化事業の育成に励んでいるのです。ハリウッドに人材を派遣して技術を習得させるのはもちろんのこと、同じ機材も導入して、国内にミニハリウッドを作り上げているのです。このような国家プロジェクトは映画だけでなく、漫画やアニメ、芸能その他、多岐にわたっていて、それが何十年も続けられてきた結果がようやく実を結び始めてきました。 それに引き換え我が国の文化育成政策の乏しいこと。「クールジャパン」などと、浮かれている場合ではないですよ、まったく! |