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復刊ドットコムの印口くんから本を贈っていただきました。 懐かしい「フリッツ・ザ・キャット」(小野耕世訳)と「ゴジラ狂時代」の二冊です。 「フリッツ・ザ・キャット」はアメリカの漫画家ロバート・クラムが描いたアングラ・コミックの草分け的作品です。アングラ・コミックとは、それまでのいわゆるメジャーな子供漫画やヒーロー・コミックに飽き足らない、若い漫画家たちがゲリラ的に起こした大人向けのコミックです。 その制約に縛られない自由な表現は、ヨーロッパのコミック作家たちにも大きな影響を与え、たとえばメビウスやロワゼルといった作家も昔はアングラ・コミックに傾倒していて、あのラルフ・バクシも「フリッツ・ザ・キャット」のアニメ化を熱望し、実現させたほどです。 猫を擬人化して描かれているので外見はマイルドですが、中身の過激さは半端ないものがあります。そのギャップがまた良いんですね。 「ゴジラ狂時代」は東宝特撮映画のキャラデザインなども手がけている西川伸司さんが、特撮映画製作スタッフの奮闘ぶりを描いたドキュメンタリー漫画です。さすが、当事者が描いているので、特撮映画製作の内幕や映画職人たちの奮闘ぶりがよくわかります。 |