4月15日 「ワイヤー・イン・ザ・ブラッド」
最近映画館に行く暇がないので、DVDをよく観るようになりました。まあ通常のTV番組を観る時間をDVD鑑賞にあてているだけですけど、面白い作品に出くわすと、何だか得したような気になります。(もっとも、殆どの作品がハズレですけど…)
で、最近個人的にハマった作品が、英国の女流作家ヴァル・マクダーミド原作によるTVシリーズ「ワイヤー・イン・ザ・ブラッド」です。TVシリーズといっても、1本が正味1時間半のTV用映画みたいなものです。しかも年間4本くらいしか作られないので、レンタル・ビデオショップでもTVシリーズのコーナーでなく、劇場作品のコーナーに各作品がバラバラに置かれていたりします。現在第3シーズンまでDVDが出ていますが、その間3年以上もかかっているので、普通のレンタル屋に全巻揃っていることはまずありません。そこで、仕方なくあちこちの店から少しずつ借りて、ようやく全巻観ることが出来ました。(DVD-BOXを買えば簡単なのですけど、そこまでする気はなかったので…)
頻発する猟奇事件の捜査に行き詰まった警部補のキャロル・ジョーダンは、猟奇事件に関する著書で有名な心理学者のトニー・ヒル博士に捜査への協力を依頼します。ヒル博士のプロファイリングと独断的な推理はあまりに突飛なため、初め警察署内でも冷たい目で見られていますが、やがてその正確さが明らかになるに連れ、徐々に周囲の信頼を得るようになります。しかし博士のことがマスコミに大きく報道されると、今度は博士自身も犯人の標的になってしまうのです…。
なんでも作品の残虐描写が問題になり、欧米で放送禁止になったそうですが、所詮TVドラマシリーズですから、それほどどぎつい直接的な描写はありません。むしろ直接的な表現が無い分想像力を掻き立てて、被害者の痛さがよく伝わるかも?ともかくよく練られたシナリオとスピーディーな展開で、少しも飽きさせません。シャーロック・ホームズの如く異彩を放つヒル博士とジョーダン警部補の微妙な関係もなかなか興味深いものがあります。どの話も常に安定的なレベルを保っているので、下手な映画を観るよりよっぽど楽しめます。ともかくどの話もハズレがないので、陰惨な事件を扱っているのにもかかわらず、観ていてなんだかホッと和んでしまいます。
現在第4シーズンが放送されているらしいです。
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