MARCH 2006
Diary

3月14日「B級映画の逆襲?」
 どうもいけません。最近ミクシィを始めたこともあって、またしても日記を書くことを忘れていました。いや、これはまずいです。別にネタがないというわけではありませんが、日記が溜まると、遅れを取り戻すのが大変です。この辺で心を入れ替えて、はやく日記に復帰しなければ!

 というわけで、手っ取り早い映画ネタから始めます。例によってTSUTAYAからDVDを借りてきたのですが、今日は半額DAYなので、日頃気になってはいてもハズレの危険が多くて借りにくいB級作品に的を絞ってみました。当たりハズレは時の運ですが、自分の勘を信じて挑戦してみよう!

 普通、映画の評価は最初の10分で大方判明するものですが、ことB級作品に関してはなかなか読み切れません。本日借りてきた中でも、「キラー・モスキート」と「パラサイト」の2作品は良い意味で予想を覆されました。これがあるからB級作品は侮れないのですね。

 まず「キラー・モスキート」ですが、原題は、そのものズバリ「MOSQUITOMAN」。おおっ、なんて大胆なタイトルでしょう!思いっきりB級を主張しているところが潔いです。出演している俳優なんて、全く知らない人ばかりですから、映画の製作費も全く予想できません。内容は、研究所の事故で放射線を浴びた蚊の遺伝子と人間が融合して、怪物に突然変異するというお決まりのパターンです。でも、蚊人間というのが、どうも頼りなさそうです。

 が、しかーし、この蚊人間は違った。もう、強いのなんのって!全身が装甲板に覆われているようで、銃の弾なんか軽くはね返してしまいます。おまけに手が鎌のようになっていて、スパスパ良く切れることこの上なし。しかも雄のクセに、太い針を人間に刺して、血を吸いまくる。そして、ついには羽が生えて、空も飛ぶんだから手に負えません。駆けつけたSWATも軽く全滅させる掟破りの強さには、思わず惚れ惚れしてしまいます。モンスター映画はこうでなくっちゃ。いや、この監督よく判っているねえ!

 次の「パラサイト」。原題が「LARVA」で、こちらはまた別の趣のあるB級作品です。米国のとある片田舎で続発する牛の変死を調査した獣医が、牛の体内に見たこともない寄生獣を発見するんですけれど、この寄生獣は牛肉を食べた人間にも寄生して、その体内で大きく成長し、やがて宿主の体を食い破って外に出てくるんです。しかもこれが、空を飛んで、猛烈な勢いで繁殖していくから始末が悪い。もう、気が付いたら村中の人々の体内に宿っていて、保安官達も手が出せない状態です。
 
 さて、ここで立ち上がったのが、菜食主義の獣医と、納屋に過剰な武器を隠し持っている変人と、銃愛好家の女弁護士というんだから、これは燃える。このご都合主義というか変人志向こそがB級の醍醐味です。もう、後は撃って撃って撃ちまくる。B級映画はこうでなくっちゃ。いや、この監督もイイ線いってます。
 
 しかも、この寄生獣を生んだ原因が飼料にあるというところが、なんだかBSEを想起させて、単なるB級に終わらない社会派的な深みを感じさせます。(言い過ぎだけど…)うん、これは好印象だ。侮れないなあ。
 
 総じてこの2作、様々な欠陥はある(話のまとめ方が下手とか、説明不足とか、モンスターのデザインが悪いとか、クライマックスの詰めが甘いとか…)ものの、B級映画の面白さを追求する姿勢にはなかなか感心させられます。予算が無いなりの、お金の掛け所を知っているし、下手なA級を観るよりはずっと楽しめるかも。もしかしたら、このスタッフから未来のスピルバーグやキャメロンが育つのも夢ではないかも知れません。だからB級は止められない!