6月13日 「ドリームキーパー」
 
 待望のホールマーク新作「ドリームキーパー」を観る。アメリカ先住民の伝説を集めた説話集といった趣だが、全体的に一つのロードムービーとして上手くまとめ上げられている。ホールマーク作品の中でもトップクラスの出来と言っても良いだろう。
 
 特筆すべきは、取り上げられている伝説が多部族に渡っている点だろう。アメリカ先住民といっても、南から北まで多くの部族があり、言語も衣装も風俗習慣も様々だ。作品ではこの辺りを結構忠実に再現しているから、アメリカ先住民部族図鑑としても大いに興味をそそられる。
 
 CG技術がかなり発達したこともあり、今まで不可能と思われた幻想的な描写も先住民のカラーに合わせたタッチで上手く表現されるようになった。これがなかなか見事で、こういう作品を見せられると、日本でも是非アイヌ民族の伝説をモチーフにファンタジー映画を作って欲しいなと思ってしまう。