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4月21日 「上京」
今月来日すると言われていたフランス人一行は、どうやら来ないようだ。取り敢えず一安心。と思っていたら、京都の出町書房の斉藤クンから連絡があって、今東京に向かっているとのこと。今日急には会えないけれど、明後日なら出られるので、その時会おうと返事する。そう言えば去年もこの時期斉藤クンがやって来て、一緒に「六本木キルズ」、いや「六本木ヒルズ」に行ったんだっけ。一年経つのも早いものだ。
4月22日 「準備」
明日出版社に出掛けるので、その準備をする。色々やりたい企画があるけれど、どれを何処でやるか?何を優先すべきかが悩むところ。なにぶん時間も体力も心細いので、最もやりたい物だけに絞ってみるが、どれも非常に面白いので優先順位が付けられない。困ったなあ。
4月23日 「心機一転!」
午前中に四谷三丁目に出掛ける。ポプラ社の新社屋に訪れてみると、なんとも瀟洒なビルに驚かされる。昔の暗いイメージとは大違いだ。早速編集部に上がって八木クンと萩原編集長に会う。折角だからペントハウスの社長室も覗いてみると、ホールに噴水なんかあったりして、まるで007に出て来るスペクターの基地みたいだった。
会社の近くで昼飯を食べ、その後新宿区役所の上にあるモスバーガーで新企画の話をする。「こんなのやりたいんだけど。面白いでしょ?」と企画をいくつか見せると、「是非やりましょう!」と第一候補に即決。いきなり今年のスケジュールが埋まってしまった。取り敢えず新宿の紀伊國屋書店まで歩いて、早速資料探しをする。
次に新宿から神楽坂まで移動し、日本出版社に行く。社長室に入ろうとすると、中から綺麗な女の人が出てきたのでビックリ。矢崎社長に聞くと、ちょうど今屋上でモデルの撮影をしているのだそうだ。出し抜けに驚かされたが、気を取り直して業界の話などする。出版界は相変わらず低迷を続けているようだ。そこで、今はこんなジャンルが良いですよと言うと、ちゃんとそういう本を既に出版しているそうだ。そりゃ売れるでしょう?と聞くと、案の定売れているらしい。そんなわけで、話のついでに何冊か頂いてしまう。丁度資料に欲しかったので、これは有り難い。
その後「ねこまんま」の高峰クンに連絡して、新橋で落ち合う。実は京都から「出町書房」の斉藤クンがやって来ているのだ。新橋駅前で斉藤クンの乗ったタクシーに便乗し、そのまま赤坂プリンスホテルへ向かう。この3人が揃うのは随分久しぶりなので、夕食をとりながら近況報告などする。京都でやり残していることがあるので、いずれ又近いうちに行かなければならないかも知れない。
4月24日 「ガタガタ」
ここのところ睡眠時間が短かったので、とうとう身体にガタが来てしまった。昨日無理して動き廻ったツケかも知れない。今日は朝からどうにも身体が動かないので、ゆっくり休養する事に決める。今日はとにかく寝よう。
…と思っていたら、早速ポプラ社の八木クンから資料が送られてきた。見ると、八木クンが最近編集した、新選組の本も入っていた。あれ?もしかして、八木クンって、あの八木家となにか関係あるの?
4月25日 「回復」
気圧のせいか、今日も体調不良が続く。どうも、一度体調を崩すと回復に時間が掛かるようだ。そんなわけで、身体を騙しつつ仕事をソロリソロリと片づける。なんか綱渡り状態だね…。
4月26日 「訪問者」
午前中に駅前のジョナサンに行って、弟と会う。なにやら色々書類にサインなどしなければいけないらしい。何だか面倒だなぁ。
これで済んだと思っていたら、夜再び弟が家に来る。先程の書類に不備があったということで、再びサインなどする。ああ面倒だ。
4月27日 「暴風」
本日も天候が荒れ気味で、体調が芳しくない。とにかく身体を騙し騙しで仕事を続けよう。
4月28日 「サンダーパンツ」
ようやく天気が良くなってきたので、数日ぶりにTSUTAYAに行ってみる。案の定新作DVDが揃っていたので、まとめて借りてみる。かなりくだらない話ばかりだが、何か得る物があるかも知れない…かも。
「サンダーパンツ」は、「オナラ」でロケットを飛ばそうという、いかにも子供が喜びそうな雄下劣な話を、意外と真面目に描いた異色作だ。実にバカバカしい話だけど、妙に気に掛かる。恐らく主演のブルース・クックとルバート・グリント(「ハリー・ポッター」)のキャラクターによるのだろう。欠点を長所に変えて、明日をポジティブに生きようというテーマも好感が持てる。
そう言えば、就寝後に気が付いたが、しまった!「鉄人28号」を録り忘れた!
4月29日 「みどりの日」
今日は「みどりの日」だが、ふと「風の精霊」は何故「緑」色になったのか気になった。「炎」が「赤」、「水」が「青」は揺るぎないところだが、それ以外の色を「風」にあてはめるとすると、やはり「緑」くらいしか無いだろう。それに、「緑のそよ風」とも言うし…と、自分を納得させる。
4月30日 「幕末太陽傳」
何十年ぶりかで「幕末太陽傳」を観る。幕末の品川遊郭を舞台にした作品だが、なにしろ実家が品川の旧街道沿いにあるので、聞き覚えのある地名や見覚えのある風景などが頻繁に出てきて非常に興味深い。冒頭、現在の品川として昭和32年当時の街並みが紹介されるが、実家のすぐ近くの映像が出てきてビックリ!もしかして、実家も映っているかも知れない。そうそう、あそこが肉屋で、ここがパン屋で、肉屋で買ったコロッケをパン屋のコッペパンに挟んで食べたっけ…などと昔を思い出す。
監督は川島雄三。今村昌平が脚本と助監督を担当している。音楽が黛敏郎だったなんて、知らなかったなあ。とにかく出演者が皆素晴らしい。主演のフランキー堺の滑舌の良さもさすがだが、高杉晋作役の石原裕次郎の飄々とした演技も清々しい。落語ネタなどたくさんのユニークなエピソードを織り交ぜて、見事な群像劇を紡ぎ上げている。
当時は戦後の荒廃から必至に這い上がろうと、みな一生懸命だった時代だ。そのせいか、映画作品の中にもバイタリティー溢れるポジティブ志向の傑作が多い。市川崑の「億万長者」といい、この「幕末太陽傳」といい、質の高さやスピード感、個性的な表現方法には、とにかく驚かされるばかりだ。
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