8月2日 「桃鉄でゴー♪」 さくまあきらクンが鎌倉の別宅で新作ゲームのテストプレーを催すらしいので、これ幸いと観戦を決め込み鎌倉に出かける。乗り換えの時間など余裕を持って出かけたら、こういう時に限って乗り換えが妙にスムーズに行ってしまった。おかげで待ち合わせ時刻より随分早く着いてしまった。ちょっと時間が出来たので、鎌倉駅周辺を散策してみよう。 成る程、丁度駅近くの商店街は「ぼんぼり祭り」の最中らしい。小さな商店街に様々な絵が描かれたぼんぼりが沢山飾ってあって、何となく賑やかそうだ。結構古いお店が並んでいるので、ちゃんと一軒一軒覗いていけば意外な発見があるかも知れない。テディベアの大きな店もあるし、今度暇な時にしっかり視察してみよう。 午前11時、さくま夫妻が鎌倉駅に現れたので、一緒に近所の喫茶店に移動してメンバーの到着を待つ。程なく元「ハドソン」,現「(株)ぴっころ」の武田学クンがやって来た。後のメンバーは一人がギックリ腰で参加不能。もう一人「ストロウドッグス」の石川キンテツくんも寝坊したらしい。どうなるテストプレー?ともかくお腹も空いたので、先にみんなで活魚料理「仲の坂」へ行って昼飯を食べる(さくまクンにご馳走になりました♪)。 おおっ!こりゃラッキー♪秋刀魚の刺身定食がある♪さすが鎌倉。地元でとれた活魚は新鮮でプリプリしているなあ♪嬉しいなあ♪イカのお刺身も美味しいなあ♪こんなお店が近くにあったら、毎日でも通うんだけどなあ♪思わず湘南に住むことを本気で考える。 と言うわけでラッキー・モードのまま、さくま邸に向かう。おおっ、海が近い♪水着ギャルも目の前♪気分はもう海の若大将♪こんな海のそばで、家に籠もってテストプレーなんて、ちょっともったいない気分だ。 家に着いて早速さくまクンにテストプレーを誘われる。今日は観戦を決め込むつもりだったけれど、メンバーは揃わないし、初心者向けの桃鉄公式戦があるというので、やってみることにする。実は私は桃太郎電鉄を一度もやったことがない。ボードゲームは「バンカース」や「人生ゲーム」もあまり好きでないし、仲間がいなきゃ出来ないだろうと勝手に思い込んでいたのも原因だ。でも考えてみれば「麻雀ゲーム」だってコンピュータのメンバーが相手してくれるのだから、一人でも出来ないわけはなかった。 そんなこんなで、言われるままにゲームを始める。メンバーは武田学クンとコンピュータ・キャラのまめオニだ。サイコロを振ると黄色のマスに止まった。ここに止まると何やらカードをくれるらしい。何のカードをもらえるのかなと思ったら、いきなりスロットマシンが回り始めた。ありゃりゃ?リトルデビルカードって何だ?おおっ、ごっそりお金を持って行くぞ。レレレッ?今度はキング・デビルカードだ。うひょ〜っ、もっと持って行くじゃないか!しかも毎月2匹で持って行くのは困るなあ。でも、色々便利なカードもあって、「千載一遇カード」であっと言う間にゴール近くへジャンプ♪ 成る程、これはタダのボードゲームとはワケが違う。誰かがサイコロを振るたびに二重三重のギャンブルが待ち構えていて、思わぬハプニングが続出するようになっている。もちろん戦略も重要だけど、一発逆転をねらえるギャンブル性がプレーヤーを煽りに煽る。ちょうどフィーバーと確率変動がパチンコを爆発的に流行らしたように、心憎い演出がボードの隅々に仕掛けられている。 でも考えてみると、こういう面白い仕掛けは、一つ誤ると全体のバランスを崩しかねない諸刃の剣だ。だから、さくまクンが執拗にテストプレーに拘るワケがよく判った。それに、長年の試行錯誤と経験に培われた勘があればこそ、ゲーム全体を見渡してゲームバランスを把握することが出来るのだろう。こうしてみると、「桃鉄」は一見おマヌケな外見とは裏腹に、考えに考え抜かれた完成度の高いゲームに思える。こりゃ、外観に惑わされて安易に桃鉄の類似ゲームを作ろうなんて輩は、きっと痛い目に遭うだろうな。 …なんて事を考えながらプレーをしていたら、気が付けば一位になっていた。ビギナーズ・ラック万歳〜♪石川キンテツくんもやって来たことだし、テストプレーは彼らに任せて、私はさくまクンの奥さんとお買い物に出かけよう。実は鎌倉に来たら、是非寄ってみたいお店があったんだ♪ 鎌倉の大仏様の傍に「山海堂」という武器屋がある。さすが鎌倉。武士の都だけのことはある。武器屋と言っても、もちろん本物を売っているわけではない。イミテーション!レプリカですよ!それがどんな出来か一度手にとって確かめたかったのだ。ほほっ、エクスカリバーもドラゴンセイバーもグラデウスもコナンソードもゾロゾロ揃っていてなかなか壮観だぞ。 実は今年行ったサンディエゴのコミコン会場にも有名な武器屋が出店していて、今年は特に「ロード・オブ・ザ・リング」の芸術的な武器も出品されていたのだが、これがもの凄く素晴らしい出来だった。剣と魔法の世界を生業としている身だから、こういった立体物を身近に置いて肌でその質感に触れていたら、色々とインスパイアされることもあるだろう。…なんて事を考えたのだった。 しかしながら日本はかなり規制が厳しいので、悲しいかな、レプリカも微妙な所で品質を譲歩しなければならない。店主のおじさんと話をしたら、今は特に規制が厳しくて、海外製品を輸入するにも滅茶苦茶大変なのだそうだ。色々な許可証を揃えるのはもちろん、それをパスしても、鉄製の物は一定の長さ以上は寸断されてしまうらしい。おいおい、それじゃあ、あの「ロード・オブ・ザ・リング」の芸術品は輸入不可ってことなの?残念だなぁ。 その後、私は結局9時まで観戦し、武田クンの復活を祈りながら帰る事にした。夜はさぞや電車も空いているだろうと思ったけれど、海水浴帰りの家族連れが一杯で意外と混んでいた。帰りも電車の乗り継ぎがスムーズで、あっと言う間に家に着いてしまった。鎌倉も案外近いものだ。また行きたいねえ♪ |