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1月20日「トラブル・トラベル」日本→パリ
今日はフランスへ旅立つというのに、天気予報では「雪」だって?。なんだか今回の旅行は始めから波乱含みの予感がするなぁ。なんて不安をよそに、外の天気は見る見る回復して行く。空港に着く頃にはすっかり春の陽気で、防寒用のコートを着ていると暑いくらいだ。ダウンのコートなんて必要なかったかも?いや、パリはきっと寒いに違いない。寒いだろう。寒いかな?
空港のロビーで待っていると、程なく勝川克志さん(通称「克坊」)がやって来た。彼が今回の旅の仲間だ。彼が一緒というだけで、もはや尋常な旅でないことが約束されたようなものだが、なにしろ今回の旅では「克坊世界進出計画」も密かに目論んでいる。果たしてどんなことになるやら見当もつかないけれど、結構面白い旅になることは間違いないだろう。ただ問題は体力が保つかだ。なにしろ病み上がりだからなぁ。
実は今日、我々とは別に谷口ジローさんのグループもパリに向かうことになっている。アングレーム国際漫画フェステイバルで谷口さんの作品が賞にノミネートされているのだ。本当は私も谷口さん達と一緒に行く予定だったのだけれど、フランス側の対応が直前まであまりに不明瞭でホテルの予約も取れていない状態だったので私だけ別行動にしたのだった。
さて午前11時50分発全日空205便で成田を飛び立った我々は順調に一路パリへと向かった。我々の周りの席には日本でホームステイをして来た学生とその父兄の一団が占めていて、何だかとっても賑やかだった。というか、うるさくて眠れないぞ!通路で熱弁を繰り広げるものだから、トイレに行くのにも邪魔でしょうがない。
ところで機内で配られるイヤホンは粗悪品なので、音が漏れて良く聞き取れない。そこで持参したi−podのイヤホンを代わりに使ってみた。するとあら不思議。何と驚く程クリアな音になったではないか!これはちょっとした発見だ。みなさんも飛行機に乗ったら是非試してみて下さいね。機内放送は自分のヘッドホンで聴きましょう!(これって、すでに常識かも…?)
予定より早く午後4時過ぎにシャルル・ド・ゴール空港第一ターミナルに到着し
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たので、さっさと出発階のANAカウンターに行ってリコンフォームを済ませてしまう。それから到着階に戻って、タクシーでホテルに向かった。例によってパリ市内の渋滞に巻き込まれたが、大体予定通り午後6時前にはサンジェルマン・デ・プレのホテル「マジソン」に到着した。
ところがここでまず一悶着。ツインで予約していた部屋がダブルになっていたから大騒ぎ。おいおい勝川さんとダブルベッドで寝るのは勘弁してくれよ!何!?ツインの部屋はダブルより高いだと!?日本の旅行代理店のミスだが、それに気が付かなかった私も不覚だった。面倒なので差額を払って部屋を換えてもらうことにしたが、何だか着いて早々不穏なムードだ。やはり今回の旅は波乱の予感がする。
胸騒ぎがするので、早速パリの貴田奈津子さんに電話を掛ける。貴田さんはプリマリネア/ジャポンという会社で海外のイラストレーターを日本に紹介するという仕事をしている人だが、集英社の漫画のフランス語翻訳やフランス国内のエージェントなどの仕事もしていて、実はフランスの漫画家プチ・ルーレ夫人でもある。で、今回アングレームのホテルの手配を貴田さんにお願いしていたというワケなのだ。
さて貴田さんに電話してみると、果たして予感は的中。アングレームに予約してあったホテルが突然閉鎖されたと言うではないか!何でも暖房装置の工事をした際ガス漏れ事故を起こし、現地の新聞にもデカデカと報じられたそうな。ぐへぇぇぇ!折角アングレーム市内にホテルが取れたというのに、よりによってそのホテルがガス漏れ事故か!?ただでさえ国際漫画見本市の期間中に市内のホテルを取ることなど不可能なのに、今からどうやって寝床を見つけるんだ?
すると貴田さんが別の案を提示してくれた。なんでも実行委員会に掛け合って、市内のアパートを見つけてくれたそうな。アパートというより下宿に近いそうで、他にも学生が泊まっているらしいが、何とか部屋を工面してくれるという話だ。もちろん他に選択肢など無いので即OKする。うう〜む、何だか凄いことになって来たぞ。
しばらくして谷口ジローさん達も遅れて同じホテルにやって来たので、こちらの状況を報告する。谷口さん達のグループも、まだアングレームのホテルが定まっていないようだ。谷口さんは招待なのでよもやそんなことはないと思うが、全くフランスの対応は直前まで不明瞭で予断を許さない。谷口さん達のコーデ
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ィネートをしているグェン・イラン君もあちこち連絡に追われている様子だ。
その後、取り敢えず今後の方針が決まったので、一緒に近所の「ムール・ゼ・フリテ」でムール貝料理をご馳走になる。料理がやってくると、そのものすごい量に一瞬たじろぐけれど、これが意外とあっさりしていて全部食べられてしまった。とにかくゴタゴタが一段落して、ようやくパリをじっくり味わうことが出来た。いや、長い一日でした。
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