12月23日「ピグマリオ」
 
 毎晩アシモフ先生のエッセイを読んで寝ているせいか、朝起きた途端にとんでもないアイデアが浮かんでしまった。今までずっと気に掛かってきた壁が急に取り払われた気分だ。早速パソコンを立ち上げて(セキュリティの為、あえて常時接続はしないのです)アイデアをメモる。うむ、桃鉄のさくまあきら君のマネをして、これを仮称で「ポポロX」と名付けよう。これはきっと驚くぞ!いつ実現するかは判らないけれども…。
 
 なんて事を考えていたら、和田慎二さんから食事のお誘いの電話が来た。丁度和田さんに相談したい事があったので、すぐさま出掛けることにした。いつものように「とんでん」で健康的な食事をしながらあれこれ業界の話をする。最近のファンタジー・ブームの事から話が和田さんの「ピグマリオ」に及び、最近「ピグマリオ」を全巻出し直したそうなので、「どんな本なんですか?」と尋ねたら、なんと全巻プレゼントして頂いてしまった。ちょっと早いクリスマスプレゼントだ。
 
 「ピグマリオ」は恐らく日本で始めての本格的長編ヒロイック・ファンタジー漫画ではないかと思う。それも少女漫画雑誌に連載されていたのだから二重の驚きだ。もっとも少年漫画雑誌にまともなファンタジー漫画を描くなんていうことは出来なかった時代だから、私だって小学生新聞に活路を見出さねばならなかったワケだ。そう言う意味でも「ピグマリオ」は心強い先駆者であるし、同胞でもある。和田さんにはもっと続きを書いて欲しいのだが、それを言ったら「お前こそ描け!」と逆に言われてしまった。ごもっとも。