10月30日「国外脱出!」
 
 体調も戻ったので、ようやく焼き肉も食べられるようになった。焼き肉を食べるなら韓国でしょう!とヒサクニヒコさんからお誘いを受けたので、韓国に行くことになった。地下鉄半蔵門線で水天宮前駅へ行き、隣接する箱崎の東京シテイ・エアターミナルから成田に向かう。
 
 成田国際空港第二ターミナルビルの出国フロアに行き、他のメンバーと合流する。今回のメンバーは漫画家のヒサクニヒコさんと古川タクさん、日本出版社の矢崎さんと「るるぶ」編集長の香月さん親子、それに私の総勢6名だ。みんな旅慣れた人達ばかりなので、殆どハイキング気分だが、一応海外旅行なので旅行保険だけは入っておく。旅先で病気や怪我をしたり盗難などに遭遇したら面倒なので、これだけは押さえておく。
 
 午後2時5分成田発JL955便でソウルへ旅立つ。機内で映画を1本観る間に仁川国際空港に着いてしまう。新幹線なら東京から名古屋に着く位の時間だ。空港から旅行代理店のバスでソフィテルアンバサダーホテルに行く。途中お決まりの免税店に寄るが、興味がないのでパスする。ホテルに着いてお腹も空いて来たことだし、明洞(ミヨンドン)のカルビ専門店「ノビチプ」に行くことにする。
 
 
生カルビ
味付けカルビ
コムタン
「ノビチプ」で本場のカルビを注文したら、いきなり肉のかたまりを持ってきたのでビックリ!ホェ〜ッ!このまま焼くんですか?と驚いていると、今度はハサミを持ってきてジョキジョキ切り始めた。おおっ!日本では最初から切って出すのが普通だけど、肉の旨味をなるべく残すには、食べる直前に切る方が良い。成る程こいつは合理的な食べ方だと感心する。カルビには「生」と「味付き」があって、「生」は肉の味がそのまま楽しめるけれど、タレがちょっと薄味なので、個人的には「味付き」の方が好みだなぁ。ちなみに「カルビ」と言うのは「骨」という意味だそうで、韓国の人から見れば「骨付カルビ」と言うのはいかにも変な言い方なのだそうだ。カルビから「骨」を取ったら何にも残らないからね。
 
 とにかく安くて肉の量も多いし、キムチなどの野菜類はタダでお代わり自由だし、その上コムタンも食べたので、すっかりお腹が一杯になってしまった。腹ごなしに明洞の商店街を歩いてみるが、街ゆく人々の顔が殆ど日本人と変わりないので、なんだかまだ異国に来たという気がしない。それでも看板の文字は読めないし、言葉もサッパリ判らない。まるで記憶を喪失したような、ホントに不思議な感覚だ。明日になれば、少しは自覚出来るようになるだろうか?