10月1日「ポ仙人西へ!」

 昨夜から続けていた仕事が全く進まず、とうとう夜が明けてしまった。まずい!血圧も上がるわ、内蔵もへたばるわで、これ以上の酷使は命に関わる。無理矢理仮眠をとって強制再起動するが、どうも頭がハッキリしない。そうこうしている内に時間切れとなったので、仕事を打ち切り、出掛けることにした。

 地下鉄で新横浜に行き、「のぞみ68号」に乗る。新横浜にも「のぞみ」が止まるようになったおかげで、関西方面の旅も随分と楽になった。京都にも2時間で行けてしまう。これなら日帰りも充分可能だ。いやはや京都も近くなったものだね。

 ふと車内のニュース・テロップを見ると、今夜には台風が関東東海地方に上陸するとのこと。ゲゲッ!ずっと仕事に追われてTVを全然見てなかったので、台風が近づいているなんて知らなかったぞ!なになに…よりによって戦後最大の台風だと!?雨戸締めてこなかったけれど、大丈夫かな?台風の影響で東海道新幹線が不通になったら、明日帰れなくなるかも知れないじゃないか!頭の中で次第に不安が渦巻き始めるが後の祭り。募る不安と期待を乗せて、「のぞみ」は一路京都へと向かうのであった。

 …と気が付くと、もう京都に着いてしまった。地下鉄に乗り、北大路駅に向かう。そこからタクシーで「ホリデイ・イン京都」に行く。何故このホテルかというと、京都の友達、斉藤クンの出町書房に近いからだ。今回は本の装丁などについて斉藤クンに相談することがある。まぁ、そんなわけで今回はこのホテルを起点にすることにした。

 が、それにしても…このホテル、異様に人影が少なくない?いくらシーズンオフの平日だからって、これはちょっと閑散とし過ぎていないかと不安になる。それもそのはず、後で聞いた話では、どうやらここは倒産したらしい。華やかなイメージのある京都にも、不況の波は押し寄せているんだなぁ。ということは、次に来る時は名前が変わっているかもね。

斉藤氏奥さん製作妖精フィギュア なんとこれ!斉藤クン自作水パイプ!
 ホテルでチェックインした後、出町書房まで出掛け、斎藤クンや社員の人達とお話をする。ふと見ると机の上に妖精が…。うむ、さすが魔都京都。「もののふ」や妖精がそこ彼処に溢れている。今回はお守りを持参していないので妖精王には会わないけれど、果たして次回会う度胸があるかなぁ?

粘土でポン!
自作ロボ
 その後斉藤クンの自宅に行き、久しぶりに斉藤家の人々と食事を共にする。ううむ、自分では気が付かないが、友達の子供の成長を見て、時の流れを思い知らされるなぁ。いや、それにしても京都の人々は一種独特の生活サイクルを持っている。いつも思うが、感覚的にパリのサイクルに近いと思う。

 食後斉藤クンのオープンカーに同乗して、夜の京都市内をあちこちドライブする。ウェスチン都(旧都ホテル)でナゾの若旦那衆に会い、京都の奥深さを味わう。う〜ん、京都はまだまだナゾだらけだ。