7月10日

 台風到来!日本各地に被害をもたらしているらしい。今年も水害には充分気を付けましょう。しかし、毎年判っていて何故出来ないんだろうな?水害対策。

 テレビを観ていたら、NHKの「視点・論点」にヒサクニヒコさんが出ていた。テーマは「恐竜の復元どこまで?」。

 例えば恐竜の歯の化石が一つ発見されれば、そこから実に多くの情報が得られる。まずその生物が存在するためには、同種の生物が本体とその親を含めて少なくとも3体以上いなければならない。次に歯の大きさから、その生物の大きさが推測される。また歯の形状から、その生物が何を主食としていたかが判り、草食であるか肉食であるかが判る。肉食であるなら、その生物に捕食される草食動物がいたことが判り、推測されるその生物の大きさを保つために必要な草食動物の数も割り出される。すると、それらの草食動物が食べる植物の量も予測され、そこからその時代の自然環境も判ってくる。つまり、生物は一連の食物連鎖の中にあり、一つの生態系の一員として存在するわけだから、一つの個の存在はそれを取り巻く生態系をも明らかにしてくれるのだ。

 このように様々なことを想起させてくれる恐竜の化石だが、その魅力はやはり桁外れの大きさ(もちろん小さな恐竜もいるけれど…)にあるだろう。化石という動かぬ証拠がある以上、太古の昔巨大な生物が地球上に生息していたことは否定出来ない。しかしそれらがあまりに常識外れの大きさであるために、現存する生物のメカニズムをそのまま当てはめて考える訳にもいかない。恐竜が冷血動物か温血動物かという論争も実は的外れの論争なのかも知れないのだ。一部には表皮の化石もあるけれど、だからといって殆どの恐竜の表皮に関しては依然謎のままだし、身体の模様に至っては全くの謎に包まれている。だから広く知られる恐竜の想像図にしたって、実際の姿と全くかけ離れている可能性だってある。…というか多分全然違うだろう。

 今年の夏には幕張に世界最大の恐竜の化石がやって来る。全長35メートルというとんでもない大きさの恐竜がどうやってこの地上に生息していたのか?理論的に考えれば考える程謎だらけだけれど、とにかくそれがいたという事は紛れもない事実らしい。