5月11日

 有り難いことに、柴尾英令クンが主催するWMCI「ワーナーマイカルシネマズ私設友の会」の今回の映画は「スパイダーマン」だ。流石に初日の券を確保するのは大変だろうと諦めていたが、これ幸いと出掛けて行った。アメリカン・コミックの映画化はなかなか難しいけれど、サム・ライミの手腕は如何だろうか?まぁ「ダークマン」を撮っているし、この監督は元々アメコミ調の映画を撮る監督なので、多分大丈夫だろう。大丈夫に違いない…?

 なんて少々不安を抱きながらの鑑賞だったけれど、アメコミ映画にしては珍しく人間ドラマが書けているのにまず驚いた。というか、脇役が非常に渋くて良い。適役のウィレム・デフォーは相変わらず良いし、何しろ主人公の叔父さん役がクリフ・ロバートソンだからね。元FBIのエリオット・ネスが見せる円熟の演技には思わず涙を誘われる。

 製作中に世界貿易センタービルの事件が起こり、やむなく編集をやり直した事もあり、少々盛り上げに欠けてしまった所もあるけれど(世界貿易センタービルのシーンがないのが本当に惜しい!!)、スパイダーマンのウェブ・スリング・アクションがとにかく軽快で気持ち良い。またスパイダーマンの超能力についても、懇切丁寧に描いてくれているのが面白い。WWFファンにはお楽しみのシーンもあって、コミックを知らない人にも充分に楽しめるのではないかと思う。

 でも、イノセントなヒーローが命を賭けて守るこのヒロインにはどうも馴染めないなぁ。性格の問題か?女優が悪いのか?やっぱり内気な主人公の責任か?いずれにせよこの辺りが気になって仕方ないなぁ。あっ、それと…エンド・クレジットを最後まで観ていると、ちょっと嬉しいことがある。