3月13日

 とうとう手術の日になった。手術を受けるのは生まれて初めてだが、ちゃんと麻酔は効いていてくれるだろうか?途中で目が覚めるなんてイヤだからね。

 あれやこれや心配が渦巻く中、手術の準備を受ける。これがまぁ、面倒なんだな。手術を受ける為のビデオなんか見せられて、色々と準備させられる羽目になる。イソジンによるうがいの練習や、術後の肺呼吸を円滑に回復させるための呼吸機能回復訓練器「スーフル」なんて言う物の練習もする。

 そして、ついに手術室に運ばれる。廊下の天井が走っていく。「ベンケーシー」のオープニングと一緒だななんて思っていたら、あっという間に手術室に着いてしまった。おおっ!手術室ってこうなっていたのか!?あっちにも手術台があって、まるで工場みたいだ。早速背中に麻酔の針を刺され、今度は口に全身麻酔のマスクがはめられる。すると次第に眼の焦点が合わなくなってきた…。

 と次の瞬間、目を開けると手術は終わっていた。成る程、実際の手術が何時間か
かろうと、手術を受ける当人は麻酔で寝ているので、感覚的にはほんの一瞬の出来事なんだね。