FEBRUARY
 2015
Diary

 2月21日「久しぶりの映画鑑賞」

 折角貯まったポイントが消えてしまうというので、川崎の109シネマズへ出かけました。選んだ作品は、急遽選んだと思えないほど、どちらも傑作で大満足です。それも1本タダだし。

「ベイマックス」(BIG HERO 6)

 ピクサーもといディズニーの、日本愛もとい兄弟愛溢れる物語。14歳の天才少年ヒロは幼い頃に両親と死に別れ、兄のタダシと共に叔母の経営する店の三階に住んでいたが、自作のロボットでロボット・ファイトに明け暮れる毎日を送っていた。ところがある日、兄の通っている大学でロボット工学の権威キャラハン教授に会い、大学に進学しようと決意する…。
 邦題では、主人公の兄が作った介護ロボット、ベイマックスがタイトルになっているけれど、原題は「BIG HERO 6」だから、明らかに戦隊もの。何を売りにするかによって、タイトルも変わってくるので、日本では兄弟愛を売りにしているということだろう。これも姉妹愛を売りにした「アナと雪の女王」(原題は「FROZEN」)の成功が影響しているのだろう。
 映像的にはもう無敵。大都市の細々した描写から、人物の些細な仕草や、ベイマックスの質感に至るまで、文句のつけようのない完成度だ。シナリオに関しても、練りに練りこんだ手の入れようで、様々な要素を無駄なく詰め込んで、飽きさせない。いや、もう恐れ入りました。
 そして、エンド・クレジットの後で、こんな形でスタン・リーが出てくるなんて!!どこまで、マニア的サービス精神に溢れているんだ!
 同時上映の短編は、犬の視点で描かれた「愛犬とごちそう」で、こちらもグーです。
☆☆☆☆☆★★★★

「アメリカン・スナイパー」
 戦場で160人(狙撃した数なので、実際はそれ以上?)を射殺した、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズ伝説の射撃手クリス・カイルの半生を描いた作品。テキサス生まれでカウボーイになることを夢見ていたカイルは、父親から人には「純朴な羊とそれを襲う狼と、狼から羊を守る番犬」の3種類いると教えられる。そして、「お前は何になるか?」と問われて、「番犬」になりたいと答える。そして、羊たちの番犬となるべく育ったカイルは9.11の惨劇を見て、国家の番犬になる決意をするのだった…。
 こう粗筋を書くと、まるで戦争の英雄を讃える作品のように見えるかもしれないが、そこはイーストウッド監督の作品だから、一筋縄にはいかない。都合4回もイラクに出兵したカイルの精神が次第に壊れていく様がつぶさに描かれ、文字通り体を壊された仲間たち同様、彼も戦争の犠牲者であったことがよくわかる。と同時に、敵の視点からの描写も抜かりない。敵味方関係なく、戦争はどちらにも犠牲を強いるものだ。そして、衝撃的な結末に、観る者は打ちひしがれることになる。随所に見られる細かい伏線も相まって、実に見事な幕引きだ。
 エンドロールの前に流れるエンニオ・モリコーネの曲と、その後の見事なまでの沈黙が何を意味するのか?主人公ばかりか、監督の行く末をも暗示するようで怖いです。
☆☆☆☆☆★★★★★