JANUARY
 2012
Diary

1月29日「ミッション:インポシブル/ゴースト・プロトコル」


 今年は恒例の元旦映画鑑賞をしないまま正月が過ぎてしまったせいか、どうも映画館に足が運ばず、DVDで済ます日々が続きました。そして、気がつけばもう1月も終わりが近づいています。そこで、シネマカードのポイントが貯まっていることだし、一念発起して川崎まで映画を観に行きました。今日のお題は「ミッション:インポシブル/ゴースト・プロトコル」です。監督のブラッド・バードといえば、「アイアン・ジャイアント」や「Mr.インクレディブル」それに「レミーのレストラン」といった素晴らしいアニメ作品を世に送っていますが、今回が初めての実写映画作品です。果たしていかなる出来に仕上がっているでしょうか?

 ロシアの刑務所から脱出したイーサン・ハントはクレムリンに潜入する任務を受けるが、そこで思わぬ事件に巻き込まれてしまう。そして、その容疑をかけられたうえ、「ゴースト・プロトコル」が発令され、イーサンとその仲間は孤立無援になってしまう。
この事態を打開するためには、真犯人を捕らえなければならない。こうして、イーサンたちは実行不可能なミッションに挑むことになるのだが…。

 監督のブラッド・バードはアニメで実績がありますし、特にシナリオを重視するPIXA出身ですからシナリオに関しても心配していませんでした。特に冒頭のシークエンスはテンポも良く、おなじみのタイトルバックに繋がるアイデアも最高で、まさに掴みはOKです。見せ場も多く、豪華なアクションシーンの連続と、風光明媚な現地ロケの多用に、見る者を全く飽きさせません。
 …が、サービスも過剰になると、お客は辟易してしまうものです。今まで1時間半の枠で作っていた、そのペースで2時間越えの作品を作られても、観客の集中力はそれほど長続きはしません。もう少し物語に緩急をつけて、静のシーンを用意してくれないと、観客は息をつく暇もありません。そして、ラストに最大の見せ場を用意してくれないと、折角たくさん見せ場を用意しても、作品全体の印象が薄れてしまいます。
 とはいえ、本来の「ミッション・インポシブル」に立ち返り、主人公たちを孤立無援にして、仲間との連携プレーを重視した作りは非常に好感が持てますし、実際面白いのですから、文句は言えません。私としてはシリーズ最高の出来だと思いますし、まさに「ミッション・インポシブル・リボーン」として、次回作に期待がますます高まります。
 
☆☆☆☆★★★★
(CG技術の進歩は実現不可能な映像も可能にしました。元来アニメでしか表現できなかったことも、実写で作れるようになったのです。ですから、今回の成功で、実写に乗り出すアニメ監督が増えることでしょう)