SEPTEMBER
 2011
Diary

9月19日「世界侵略 ロサンゼルス決戦」
 どの国を敵にまわしても、人種や宗教といった様々な要素が絡んでしまい、何かと批判を受けないでは済まされません。かように、最近では戦争映画を作るのが難しくなってきたということで、ハリウッドが目を付けたのが異星人です。それも、有無を言わせない侵略者。女子供に対しても情け容赦なく、地球人をただ駆除するだけの異形のエイリアンたちです。
 
 突如地球に飛来した流星群。その正体は地球侵略を狙うエイリアンたちの宇宙船でした。海岸線に着水した宇宙船から現れたエイリアン軍によって、地球上の主要都市は瞬く間に制圧されてしまいます。これに対してロサンゼルスでは、起死回生のため占領地区の全面空爆が決行されることになりました。そんな中、引退を決めていたベテランの海兵隊員のナンツ軍曹は、新任の指揮官と共に小隊を率いて、占領地区内の警察署に取り残された民間人を救い出す任務を受けるのでした…。
 
 海兵隊が現地に向かってからは、ひたすら通常武器による、エイリアン軍との白兵戦が繰り広げられます。SF映画というよりは「ブラックホーク・ダウン」か「プライベート・ライアン」の趣が全面におしだされていて、これはまさにSFの名を借りた戦争映画に他なりません。

 だいたい、何故エイリアンたちは地球にやってきたのか?(一応水が目的のようですが、それならサッサと奪えばいいように思いますが…)はるばる遠い宇宙からやってきたのに、何故、海兵隊の武器で簡単に倒されてしまう程の、柔な装備しか持っていないのか?(一応最初はなかなか倒せないのですが、急所が判明した後半になると、急所関係なくバタバタ倒されるのって、どうよ?)高度な科学力がありながら、何故エイリアンの武器はそれ程破壊力がないのか?(ゴロゴロ台車で運ぶ武器ってローテクっぽいです)もっとも大切な中枢であるはずなのに、何故、簡単に海兵隊の進入を許してしまうほど、指令船はガードが甘いのか?謎は謎のままで、一向に解明される兆しも見せません。
  
 そんな理屈はともかく、ドンパチ好きにはたまらない作品で、ただひたすら燃えに燃えまくる2時間です。米国海兵隊賞賛のプロパガンダと見る向きもあるでしょうが、単純に娯楽として楽しめば良いと思います。
 ☆☆☆☆★★★(大きな声では言えませんが、私は結構好きです)