MAY 2009
Diary

5月9日「メビウス シンポジウム」
 5月6日と7日に渡り、京都精華大学で「メビウス×村田蓮爾 線が語る—イラストレーションからマンガへ」と、大友克洋・りんたろうを交えた講演会「メビウスが語る、メビウスを語る」が行われたのですが、東京でも 本日(9日)、明治大学駿河台校舎アカデミーホールで、メビウスX浦沢直樹+夏目房之介によるシンポジウムが行われました。
 
 フランスBD界の至宝メビウスを招いて、浦沢直樹と夏目房之介がいかに日本の漫画界が彼の影響を受けたかを語るものですが、他にも永井豪や谷口ジロー、荒木飛呂彦等がゲストとして招かれ、メビウスに対する思いの丈を語りました。メビウスが日本の漫画界やアニメ界に多大の影響を与えていることは、一般にはあまり知られていませんが、業界では周知の事実です。私にしてみれば、今更の感は拭えませんが、これを機により多くの人々に知らしめるという意味では意義のある会だと思いました。

 しかし意外だったことは、浦沢直樹のメビウスに対する思い入れの強さです。昔、日本語版「スターログ」に載っていたメビウスの絵(「LA MEMOIRE DU FUTUR」に掲載)を見て、「これが自分の目指す最終形だ!」と確信したそうです。そして、彼がやおらスケッチブックを開いて、メビウスタッチの絵をスラスラと描き始めたのには少々驚かされました。
 
 また、夏目房之介が手塚プロに「メビウス雲」と呼ばれる背景効果指定があると紹介したのも、なかなか興味深い話でした。手塚治虫とメビウスの交流は有名ですが、こんなところにもメビウスの影響があったのかと驚きます。
 
 シンポジウムは意外とスムーズに進み、3時間もあっと言う間に過ぎて、大成功の内に終了しました。その後別館で関係者を集めての「メビウスを囲む会」が開かれたので、そちらにも参加しました。さすがに師と仰ぐメビウスを前にして、話しかけられないでいましたが、帰り際にエレベータで一緒になったので、「私を覚えていますか?私はジェフ・ダロウの友達ですよ」と尋ねたら、「ああ、覚えていますよ!」と力強く握手してくれました。
 
 そう言えば、昨日(8日)はメビウスの誕生日で、その前日京都で開かれたパーティーにジョフ・ダロウがウォシャウスキー兄弟とサプライズで現れてお祝いしたそうです。