DECEMBER 2006
Diary

12月26日「デイパーテッド」
  ねこたる爺さんのお誘いで、雨の中を「ディパーテッド」の試写を観に行きました。香港映画「インファナル・アフェア」をマーティン・スコセッシ監督がリメイクした作品です。キャストが凄いですよ。トニー・レオンをレオナルド・ディカプリオ、アンディ・ラウをマット・デイモン、エリック・ツァンをジャックニコルソン、アンソニー・ウォンをチャーリー・シーンが演じています。警察とマフィアからそれぞれスパイを送り込むという話はそのままで、肝となる要素やシーンは同じですが、場所を香港からボストンに換え、話の展開もかなり変わっています。
 
 この映画は、とにかくテンポが速いです。シーンの切り替えが早く、ちょっと油断すると大事なシーンを見逃しかねません。なんてったってタイトルからして、いつ出たんだっていうくらいにサッと現れてすぐ消えてしまいます。これが最近の映画のテンポなんでしょうか?字幕を読んでいる暇もないほどですし、英語もアイリッシュ訛りが激しくて、日本の観客にはかなり辛いものがあります。
 
 とはいえ、映画としては重厚感もあり、さすがスコセッシと感心させられる出来になっています。オリジナルの「インファナル・アフェア」は香港フィルム・ノワールの傑作ではありますが、良くも悪くも香港映画の甘さが出ていました。その辺り、アメリカ人から見れば、「いったん銃を抜いたら撃てよ!しかも、確実に急所を狙えよ!」と言いたいところでしょう。その点この作品には一切の「甘さ」がありません。銃を抜いたら、必ずだれか死にます。それも驚くほどあっけなく。この恐ろしいほどのリアリズムが作品全体に緊張感を与えています。ですから、2時間半という上映時間にも拘わらず、一瞬たりとも気を抜けないまま、あっという間に時間が過ぎてしまいます。気を抜いたら、そこには「死」があるのみ。まさに「ディパーテッド(故人)」とは言い得て妙なるタイトルであります。
 
 ちなみに、劇中随所に下品な言葉や物が飛び出しますので、女性にはちょっとお奨めしにくいです。
 
 ☆☆☆☆★★★