NOVEMBER 2006
Diary

 11月2日 「イルマーレ」
 昨日、実はもう一本映画を観ました。それは「イルマーレ」です。今週で終わりだったので、混んでいるかと思いましたが、それ程でもありませんでした。ちょっと寂しいね。

 韓国映画のリメイクです。キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックという「スピード」コンビの復活で話題になりましたが、さすがにハリウッド版は豪華です。さて、この映画を語る場合、どうしても米国の郵便サービスのことに触れないわけにはいきません。米国には各家庭の軒先に設置した家庭用ポストに入れた手紙を持って行ってくれる「フルサービス」という便利な集配サービスがあります。ポストに手紙を投函したらフラグを立てて合図をします。郵便屋さんは手紙を持って行く時に、フラグを下ろしてくれます。手紙が届けられた時も郵便屋さんがフラグを立ててくれます。いずれにしても、手紙がポストに入っている時はフラグが立っているのです。(欧米では普通にあるシステムのようです)
 
 さて、ここまで書いたところで、オリジナル版のポストにもフラグが立っていたかどうか思い出せません。多分フラグが立っていたのでしょう。そうでないと、この話が成り立ちません。ということは、韓国でも同じシステムなのでしょう。後でオリジナル版を観て確認しよう…。
 
 ようやく映画の話です。湖畔の家を買ったキアヌが郵便ポストに手紙を入れると、何故か未来のサンドラから返事が来ました。はて、これはどうしたことでしょう?色々試してみると、どうやらこのポストを通じて未来の彼女と文通ができることが分かりました。こうして、時間を超えた男女の文通が始まるのですが…。なかなか良いアイデアです。でも、日本では郵政省が怠けていたので成立しません。いずれ、宅配業者が始めるとは思いますが。その時はきっと街角の赤い郵便ポストは必要なくなるでしょう。あっ、また話がずれました。
 
 タイトルの「イルマーレ“Il Mare”(海)」ですが、オリジナル版は海の家なので良いのですが、ハリウッド版は"The Lake House"で湖畔の家なのです。それでも、「イルマーレ」と邦題を付けられた訳は、デートの場所が「イルマーレ」というレストランだったからです。まあ、それはともかく、こういうタイム・ワープを扱った作品はどうしてもタイム・パラドクスの罠にハマりがちで、この「イルマーレ」も、よく考えるとおかしな所が数々あって、その辺り釈然としないものが残ります。それでも結構勢いのあるシナリオで、強引に盛り上げていくところは、さすがハリウッドと言うべきでしょうか。でも、やっぱりこれは変だよなあ…。いや、そうでもないのか…?うーん…どうなんだろう?どうも、スッキリしません。
 
☆☆☆★★★

ちなみに「父親たちの星条旗」と同じ日に観たのには理由があります。つまり、両作品とも「フラグ」を立てる映画なのです。(こじつけです)