JULY 2006
Diary

 7月1日 「グランベリーモールで映画を…」
  さて恒例行事となった映画の日の映画鑑賞ですが、本日はわけあっていつもとは違うシネコンに行ってみました。いつも行っているワーナー・マイカル新百合ヶ丘ですが、「ミッション・インポシブル3」の先行ロードショーがスクリーンを3つも占めてしまって、他の観たい映画との時間調整がうまく噛み合わないのです。仕方ないので、最近出来たという南町田の109シネマズグランベリーモールを調べてみたのですが、これがビックリ!ワーナー・マイカルでは映画の日も先行ロードショーは普通料金になってしまうのですが、109シネマズはちゃんと1000円で観られるのです。しかも、ワーナー・マイカルではインターネット予約に100円の手数料がかかるのですが、109シネマズは手数料無し!考えてみれば、銀行だってインターネットで手続きすれば窓口で掛かる手数料が無料になるのに、映画館だけ逆に手数料が掛かるというのも変な話です。そうだ!おかしいぞ、ワーナー・マイカル!
 
 まあ、そんなわけで南町田のグランベリーモールへ行ってみましたが、うん、ここは良いね。駅に直結しているのは新百合ヶ丘と一緒ですが、とにかく出来たばかりで綺麗です。建物の2階が入場ロビーですが、3階にラウンジなんて洒落たものがあって、ここでゆったりとコーヒーでも飲みながら上映時間を待つことが出来ます。ソファーもふかふかで、静かだし、とても居心地の良い空間です。トイレは小さいですが、とても綺麗です。それに、入場口の中にも、ラウンジにもあるのが嬉しい。もっとも、トイレに行くためにいちいち外に出なければならない、ワーナー・マイカルの方がおかしいのですが。とにかく、私はこのシネコンが大変気に入りました。少なくとも、もうワーナー・マイカルつきみ野には行かないでしょう。新百合ヶ丘も怪しくなって来たぞ!(でも、新百合ヶ丘にはアニメージュがあるからなあ…)
 
 で、本日観た映画ですが、「ウルトラヴァイオレット」「カーズ」「M:i-Vミッション・インポシブル3」の3本を観ました。最初の1本はクズですが、他の2本はお勧めですよ。
 
「ウルトラ・ヴァイオレット」
 「リベリオン」のカート・ウィマーが脚本監督するというので期待していましたが、一体どうなっちゃったんでしょう?いきなりナレーションで世界観を色々説明されるのですが、もう、何が何だか分かりません。理解不能です。舞台は近未来。新種のウィルスが蔓延した世界。ウィルスに感染すると「ファージ」とかいう超人間になるらしい。どういう風に感染するのかはよく判らないけれど、体液とかが接触すると感染するらしい。よく見るとファージには牙みたいなのがあるし、夜に活動するそうなので、きっと吸血鬼みたいなものだろう。とにかく人間政府はファージを殲滅するために、ある秘密兵器を開発しました。まあ、あとはその「秘密兵器」をめぐる、人間とファージとの攻防というわけです。(でも、その他に何とか言う別の人種もいるらしい…ってか?)
 
 主人公のヴァイオレットは12年前に夫とお腹の子供を政府に奪われて、ウィルスに感染し(感染が先か、奪われたのが先か、よく分からない)ファージとなりました。プログラムの解説によると、ファージは12年しか生きられないそうです!(成る程吸血鬼とは違う。でもそれなら、12年間ファージを封じ込めば勝手に死ぬはずだが…)そんな事情もあって、秘密兵器の正体を知ったヴァイオレットは仲間のファージ達も裏切ることになってしまうのです。(この辺り、「グロリア」とか「レオン」のノリを狙ったのでしょうが、殆ど伝わりません)感染してから12年目ですから、寿命の残り少ないヴァイオレットはやけのヤンパチです。相手が何人いようとかまわず突進あるのみ。対する人間政府やファージ地下組織側ときたら、無為無策の円陣攻撃ワンパターン。そんなことしたら同士討ちするのは目に見えているじゃないですか!
 
 それにしても、髪の毛の色がコロコロ変わる意味が分かりません。兵士が身に着けているゴツイ戦闘服に、何の防弾効果も防御力もないというのが分かりません。ヴァイオレットが身に着けている「重力レベラー」(重力の方向が変わる!)とか武器ポケット「ブレスレット」(銃とか剣とかが出てくる!もちろん銃弾も無尽蔵!)とか、アイデアは面白いんですけど、使い方が突拍子もないです。本来なら「重力レベラー」は敵の基地に潜入する時や逃げる時に使えるし、「ブレスレット」から爆薬やミサイルを出したって不思議はないのですが、そういう使い方はしないんですね。 
 
 これと似たような映画に「イーオン・フラックス」というのがありましたが、コミックが原作だからといって、何から何まで荒唐無稽で済ましていいものでしょうか?少なくとも、お話だけはちゃんとしてもらわなければ、観ている観客が可哀想です。何とか物語を理解しようと務めても、画面から「理解を超えた世界だ」なんて3度も突っぱねられてしまうのですから、たまったもんじゃありません。しかも、肝心のクライマックスが、ホントに真っ暗って、どういうことなんだ!?こりゃ、来年のラズベリー賞最有力かも知れませんぞ! 
☆☆★
 
「カーズ」
 今まで「ピクサーにハズレ無し」という法則通り、数々の傑作を世に送り出してきたピクサーですが、今回もまたやってくれました。いやあ、こりゃ面白い!クルマだけのアニメだなんて、よくもまあ考え付いたものです。(実際には戦闘機も出てきますが…)
 
 ピクサーのアニメが素晴らしいのは、技術の高さはもちろんのこと、キャラクター作りの見事さもさることながら、なんといっても徹底したシナリオ作りにあります。監督脚本のジョン・ラセター自ら「最も重視するのはシナリオだ」と語るように、ピクサーアニメのシナリオにはいつも感心させられます。子供にも分かる、笑いあり涙ありのお話の中に、主人公達の成長やメッセージがしっかり込められていて、劇中登場するすべての要素が最後にちゃんと集約される構成力はあいかわらず見事です。
 
 自信過剰な若き天才レーサー〈マックィーン〉は、ピストン・カップ決勝戦の行われるカリフォルニアに向かう途中、自分の身勝手から仲間とはぐれてしまいます。やむなく高速道を外れたマックィーンが迷い込んだのは、ルート66沿いの寂れた街〈ラジエーター・スプリングス〉でした。そして、ひょんなことで大騒動を巻き起こしたマックィーンは、やむなくこの街に留まることになるのです…。
 
 都会人が古き良き田舎の町に迷い込み、素朴な街の人々に触れるうち、精神的に癒され成長していくという話は良くあるパターンです。でも、それをすべてクルマでやってのけるというのが、実にユニークです。それぞれのキャラをメーカーや車種で如実に表現できてしまうというのも、クルマならではのことでしょう。この辺り、細かいところまで良く作り込まれていて、カーマニアならずとも思わずニヤリとさせられます。さすが、モータリゼーションの国アメリカならではのアニメと言えるでしょう。
 
 クルマの擬人化で特に感心するのは、フロントガラスに目を付けた点です。普通ならライトを目に仕立てるものですが、それでは車種の特徴でもあるライトの形によって表情が制限されてしまうし、表情を出すためにはライトを不自然に大きくしなければなりません。主人公がレースカーだから(大きなライトがない)ということもあるでしょうが、フロントガラスに目を付けて、ワイパー(の跡)のような眉毛で表情を出すなんて、ホントに目の付け所が良いなと思います。
 
 名前の付け方にしても、映画ファンの心をくすぐる遊び心があります。なにしろ主人公の名前がマックィーンというのがまず泣かせます。「栄光のル・マン」や「ブリット」のカーアクションで有名なS・マックィーンの名をあえて付けたくらいですから、当然「大脱走」のように有刺鉄線に絡まって捕まるのはお約束でしょう。
 
 自信過剰の若きレーサー(マックィーン)と往年のチャンピオン(ドック・ハドソン)という組み合わせは、「デイズ・オブ・サンダー」(マックィーンはサンダーよりも速いライトニング)のトム・クルーズとロバート・デュバルみたいです。ドック・ハドソンという名前からは、往年の二枚目俳優ロック・ハドソンを思い浮かべますが、実は彼の主演作に「自動車」というTVムービーがあります。しかもその声を演じているのが、自身もレーサーの名優ポール・ニューマン。ということは、同じくトム・クルーズと共演した「ハスラー2」の関係をこの二人に見出すことも出来ます。
 
 そんなわけで、「カーズ」はクルマが好きな大人も子供も楽しめる、笑ってホロリと泣ける、ピクサー印の傑作アニメと言えるでしょう。声優の使い方に大きな意味があるので、出来れば吹き替えでなく字幕版でお楽しみ下さい。
☆☆☆☆☆★★★★
 
「M:i:Vミッション・インポシブル3」 
 だいたい私はトム・クルーズ版「M:iミッション・インポシブル」シリーズが好きではないのです。TVシリーズのファンなら、「M:i:T」からして許せない。「M:i:U」なんて噴飯モノです。そんな私でも、この「M:i:V」はさすがに面白いと唸ってしまいました。今回脚本監督に起用されたJ.J.エイブラムスの演出が冴えていて、息つく暇もないテンポの良さです。この面白さ、まるで「24」みたいですが、さすが「エイリアス」「LOST」といった超人気TVシリーズを手がけているJ.J.エイブラムスだけのことはあります。TV仕込みの「引き」の巧さで、観客をグイグイ引っ張っていきます。
 
 とにかくシナリオが上手い。最も緊張するシーンから始めるという構成も心憎いです。今回、主人公のイーサン・ハントにジュリアという恋人(イメージがケイティ・ホームズとダブる)が登場するのですが、ハントが不可能なミッションに挑む動機も、すべては恋人を救うためですから、素直に感情移入できます。
 
 「トゥルーライズ」みたいだとか、ジャッキー・チェンの映画のようだとか、「ハドソン・ホーク」みたいだとか、観たことのあるシークエンスの連続ですが、そこはそれ、一捻りも二捻りもしてあります。難易度やスケールも大きくなっているところは、さすがハリウッド大作です。劇場の大画面と大音響で鑑賞すれば、殆どの人が満足できるはずです。きっと大ヒットするでしょうね。さあ、次回の舞台は東京だ…多分。
 
 ところで、気になったのですが…バチカンで通訳をしていた女性は、どんな失敗をしたのでしょうか?
☆☆☆☆★★★★