NOVEMBER 2005
Diary

11月1日「どうする?」

 毎年この時期になると機械の調子が一斉におかしくなります。急激な温度変化のせいでしょうか、それともたまたま壊れるサイクルなのでしょうか、とにかく今日もまた壊れました。しかも、AV機器の中核を成すセレクターだから大騒ぎ。朝起きたら「ブーン」とおかしな音が鳴り続けています。
 
 調べてみると、映像も音もノイズが入ってどうしようもない状態です。もう10年以上使い続けてきた機器ですから、そろそろガタが来ても仕方ありませんが、それにしても、今週から始まる「ローハイド」と「コンバット」の放送を前に壊れてくれるなよ!まあ、そろそろデジタル化させねばとは思っていたのですが、やっぱりまだアナログの方が使い勝手が良いので、ずるずると先延ばししていたツケがいきなりやって来たという感じです。
 
 とにかくメーカーのカスタマー・サービスに電話して、直るかどうか聞いてみました。が、そこでは対応出来ないとのこと。仕方なしに、今度は直接メーカー系列の修理会社に電話して再度たずねました。すると、めでたく修理可能の返事。早速ラックからセレクターを取り出して梱包し、宅配業者に取りに来てもらって、修理会社に配送したというわけです。
 
 がしかし、問題は、残ったAV機器をセレクター無しで使えるようにすることです。セレクターがいつ直って来るかは不明ですが、番組は待ってくれません。なんてったって9台以上もAV機器(スピーカー関係とモニター類は別)があるので、もう大変です。取り敢えず当面使う機器だけ直接繋いで使うように配線し直しましたが、行き場を失ったコードがスクワームのようにラックの裏側に残ってしまいました。う〜ん、修理から戻ってきたら、また大騒ぎになるなあ。
 
 そんなこんなで時間を取られ、ろくに仕事が進まない状態で新百合ヶ丘へ出かけました。そう、今日は毎月恒例の映画の日ですね。で、本日観たのは「ティム・バートンのコープスブライド」です。ティム・バートンが「チャーリーとチョコレート工場」と同時に撮っていた人形アニメです。
  
「ティム・バートンのコープスブライド」
 凄いですねぇ、ティムバートン。「チャーリーとチョコレート工場」の合間にこんなアニメを撮っていたなんて、驚いてしまいますよ。でも、主人公の声はジョニー・デップだから、昼に「チョコレート…」撮って夜アニメの吹き替えするなんて芸当も出来るわけで、これは実に効率が良いと言えます。

 もちろんこの作品にもリー伯爵が声で共演していますが、この配役がこれまた実にニクイ!教会に背を向けて、亡者の群衆に対峙するシーンなんて、まるで「二つの塔」のサルマンみたいだし、これまた指輪に絡む物語ということでなかなか意味深いものがあります。それにしても、ジョニー・デップはこれで3度(スリーピー・チャーリー・コープス)も彼に怒鳴られたことになります。この分だと、次回もこのコンビが見られるかと、妙な期待をしてしまいます。
 
 さて、肝心の人形アニメですが、これがまた素晴らしい出来で、ティム・バートンがデザインした、極端にデフォルメされた「どうやって動かすんだ?」という理不尽な形のキャラクターを、ものの見事に動かしています。もちろんCG合成が施されているのですが、少しの違和感もなくストップモーションの動きと融合しているところが本当に素晴らしいと思います。
 
 そして、なんと言ってもメインの花嫁二人が実に健気で可愛らしく、思わず感情移入せずにはいられません。コープスブライドなんて、半分白骨死体のオバケなのに、観ている内になんとも妖艶な美女に思えてくるから不思議です。もう一方のビクトリアだって、別に取り柄のない普通のキャラだったのが、なんともいじらしい可憐な乙女に見えてくるから、こちらも応援したくなってしまいます。この二人が一人の男をめぐって愛の綱引きをするのですが、どちらも心優しく、どちらの心情も痛い程分かるので、観ている方はどちらも応援したくて、ヤキモキするばかり。さあこの結末、どうするのよ?
 
 ということで、様々な葛藤の末になんとも美しく感動的なラストが待っているのですが、うがった見方をすれば、やや予定調和的かもしれませんし、承伏しかねる点も無いわけではありません。でも終わり良ければ全て良しなので、総じて「大人のための素敵な人形アニメ」という印象を受けました。目下のところ問題なのは、これから売り出されるであろう沢山のフィギュアにどう対処すべきかという事です。どうするのよ?(携帯でのフィギュア先行予約分は既に売り切れてます!)

☆☆☆☆★★★★
〈舞台のミュージカルでも観たいものですね〉

(☆は個人的好き度、★はお奨め度。ただし赤はマイナス!)