OCTOBER 2005
Diary

10月15日「DVDの感想」

 映画の感想を星で表して欲しいという要望もあったので、試験的にやってみようかと思います。ただし、自分が好きでも人には奨めにくいといったこともありますので、独自の方式で表記することにしました。「☆」は好き度、「★」はお奨め度で、5つが満点です。ただし、赤表記はマイナス(つまり、嫌い度、お奨めしない度)となります。試しに手元にあるDVDの感想を述べてみると、次のようになります。

 「キングダム・オブ・ヘブン」
 
 さすがリドリー・スコット。同じ史劇の大作でも、「アレキサンダー」とは大違いです。まるで絵画のような素晴らしい映像に思わず釘付けになってしまいます。城攻めのシーンなんかももの凄い迫力でありながら、あまりに構図が見事なので、その美しさに見とれてしまいます。逆に、粗野な荒々しさが欠けているせいでしょうか、切迫した雰囲気が今一つ弱く感じられます。
 
 それにしても、主人公の行動は個人としては正しいのでしょうが、大勢としては最悪です。おかげで何千という命が無駄に失われてしまいました。自己の正義を貫くことが時として多くの人の命を奪うという、一つの教訓になればいいのですが、本人は全く自覚していません。どちらも正義を名乗る、宗教の名の下に行われる戦争も、無くなることはないようです。

 ☆☆☆★★
  
 「ザ・インタープリター」
 
 シドニー・ルメット監督ということで、さすがに手堅い作りです。この映画で特に驚かされるのは、国連本部ビルで実際に撮影されているということと、ニコール・キッドマンの息をのむ程の美しさです。国連本部ビルは1952年に建てられたということで、見た目にも老朽化が進んでいるのが判ります。実際機材は古いし、電球も切れかかっていたりして、相当オンボロな感じです。ビル内で初めて映画撮影の許可が下りたそうですが、会議場の裏側なども撮されていたりして、テロ対策上ちょっと心配になります。でも、実は現在改修工事中で、2010年までにはガラリと様子が変わってしまうらしいです。そんなわけで、古い国連本部ビル内部の様子を伝えた貴重な映像になるかも知れません。
 
 この薄暗い古びた国連本部ビルを背景にすると、ニコール・キッドマンの白い肌が際立って、妖精のような美しさを演出します。掃き溜めに鶴というか、意外なミスマッチで、これには思わずドッキリ。知的なメガネとヘアスタイルも、ニコール・キッドマンらしからぬスタイルで、意外な魅力を発揮しています。まあ、お話としては可もなく不可もなく、こんなものかと…。

 ☆☆★★
  
 「マシニスト」
 
 新しいバットマンを演じたクリスチャン・ベール主演のスリラーです。1年間も眠れない男を演じるために28s減量した彼の身体は、まるで骨と皮だけのように痩せ細っています。これはかなりのインパクトです。このミイラのような身体に気を取られていると、当然抱く疑問を忘れ、観客はまんまと監督の罠にはまってしまうことでしょう。これはなかなか巧妙な演出ですが、殆どクリスチャン・ベールのおかげと言っても過言では無いかも知れません。

 そのためあまり注目されませんが、この監督の演出はヒッチコックにも似た繊細で大胆な職人的巧さがあります。このなんと言うこともない話を最後まで盛り上げていく力は大したものだと思いますが、やっぱり作品として地味な印象は拭えません。次の作品は出来れば派手なものを期待したいと思います。
 
 ☆☆★
 
…とまあ、こんな具合ですが、如何でしょうか?結構微妙なニュアンスも表現出来るので、なかなか良い感じかも?調子に乗って、シネマニアのIMPRESSIONでも随時表記していこうかと思っています。