2月16日 「泥試合」
 
 ライブドアとフジテレビの抗争は何処まで続くのでしょうか?対岸の火とばかりに煽り立てる他の放送局も、自分のお尻に火が付いていることにまだ気が付いていない様子です。
 
 もともとライブドアの堀江社長はTVで公言しているように「ライブドアを世界一利益を上げる会社にする」のが夢ですので、自社が潰れる危険性を犯してもメディア界を改革するという確固たる目的意識を持って今回の行動を起こしたとはなかなか思えないワケです。となると、考えられるのは何者かが影で入れ知恵して、唆した可能性です。そこで浮かび上がってくるのがライブドアに多額の資金を貸し付けたリーマンブラザーズの存在です。
 
 実はこの先フジテレビがライブドアに対して協調関係を拒み続けたら、間違いなくライブドアの株価は下落して、場合によっては倒産の憂き目にあうかもしれません。その場合でも、実はリーマンブラザーズは儲かるのです。もちろんフジテレビが折れて両者が協調関係になればライブドアの株は急騰するでしょうし、当然リーマンブラザーズは儲かります。というわけで、どう転んでもリーマンブラザーズは儲かるように出来ています。傍目に観て、どうしてもライブドアが影のフィクサーに踊らされているような気がしてなりません。
 
 そこで俄然注目されてきたのが、ニッポン放送の大株主である村上ファンドの存在です。恐らくこれから先のキーマンになるであろう村上ファンドとはどんな会社なのか調べてみてビックリ!フジテレビともライブドアとも繋がりがあるようで、もしかして本当の主役はここかも?ちなみに、村上ファンドの村上社長が同じく経営するM&Aコンサルティングも、ライブドアも、あの楽天も、六本木ヒルズ森ビルにあります。これって…何をか言わんやですね。
 
 影でどんなことが暗躍しているのかは謎ですが、日本のメディア業界の脆さが露呈した今、これから外資によるマネー・ゲームのターゲットにされる危険性は増すことでしょう。ですから、他の放送局も対岸の火と胡座をかいてはいられないはずです。
 
 株の売買が自由に出来る開かれた市場という意味で、日本は海外より遅れているとよく言われますが、実はその考え方はすでに古くなりつつあります。過去の反省からも、企業の公共性や社会的責任、環境問題を考えて、野放し状態にあった市場にある程度規制をかけるべきだという意見が欧米では広まっています。