1月23日 「義経」
 
 今年のNHK大河ドラマ「義経」は如何なものかと、期待半分懐疑半分で観て来ましたが、今のところなかなか好感の持てる出来ではあります。元々が面白すぎるほどの題材だけに、かなり食い足りない感じはありますが、久しぶりに古い言葉遣いの時代劇に触れることが出来て、それだけでも好印象です。
 
 それに、何より主人公の牛若を演じる子役が宜しい。いかにも素直で性格の良さそうな感じが顔から滲み出ていて、この子を見ているだけで日本の将来が明るく思えます。私は知らなかったのですが、この神木隆之介という子は既に大人気で、これから公開される映画などにも引っ張りだこらしいです。滅多に出ない逸材なので、業界こぞって大事に育てて欲しいと願います。
 
 さて先週から始まった「Mの悲劇」ですが、どうもこの脚本にはついて行けません。主人公は石橋を叩いてそれでも渡らない程慎重な性格なのですが、
大事な契約の日に何故か一番安全な会社の車を断って電車通勤し、そこで更に軽率な行動をとって余計な事件にわざわざ巻き込まれてしまうのです。そして、その後の主人公の行動と来たら、気が動転しているとは言え、驚く程軽率なことばかりです。

 悪女の出現で主人公の行動パターンが狂い始めたということなのでしょうが、それにしてもどうもキャラクターはそっちのけで、ストーリーに踊らされている感じがしてなりません。物語の冒頭であれだけ丁寧に主人公の特異な性格を強調していたのは、一体何の為だったのでしょう?