9月11日 「われは、ロボット」
 
 夕方から町田に出かけました。はじめて降りた町田の街はとんでもなく開けていて、まるで新宿かと見紛うばかりです。都心から流れてきたと思しき若者達も沢山いて、駅周辺は人で溢れかえっています。あんまり人が密集しているので、どうも住みづらそうな印象を受けてしまいました。
 
 駅の南口にまわると、一変してホテル街になっています。こちらの産業も、新宿から流れてきているようです。そんなホテル街を横目に「ホテル ラポール千寿閣」へ向かい、ここで昔の大学漫研仲間と30年ぶりに会いました。
 
 みんな髪の毛が白くなったり、子供が大きくなったりで、それなりの変化があるようですが、私だけは時間が止まったように、ほとんど変化がありません。大学を出て30年。ポポロを描いて20年。PS始めて10年。年月が流れるのもあっと言う間です。遅まきながら、そろそろ変化を起こさねばならないかも知れません。
 
 町田からの帰りに、新百合ヶ丘に寄って、「I,ROBOT」を観ました。本当は「ヴィレッジ」も観ておきたいところでしたが、時間の折り合いが上手くいかず、これ1本となりました。でも、これで正解だったかも。
 
 「I,ROBOT」はアシモフのロボット三原則を基に、人間とロボットの根本的な在り方を問う、ミステリアスなSF活劇です。物語は、まるで散りばめられたジグソー・パズルを一つ一つはめ込むように、多分に知的ゲームの様相を呈しています。シナリオは非常に緻密に構成され、映画としても、かなり完成度の高い作品になっています。単純に推理や活劇を愉しむばかりでなく、その後に深く考えさせられる要素もあり、それがこの作品をただの娯楽作品に終わらせていません。久しぶりに登場した、知的好奇心を大いに刺激する良作といえるでしょう。
 
 未来を見据えると、この21世紀初頭にこの映画が作られた意義は、非常に大きいかも知れません。最新の科学知識が必要な点もあるので一般には少々難解な所もありますが、SFファンの方々には是非とも勧めたい映画です。私は文句なく楽しめました。
 
 余談ですが、登場する「サニー」という名のロボットは「SONNY」と書きます。しかし、SONYはこの映画に全く関係ないようです。