8月13日 「サンプラザ」
 
 お盆なので、実家の品川に帰って墓参りをしました。久しぶりに弟に会ったので、折角だから品川プリンスシネマに行って映画を観ることにしました。昔は実家の近くに映画館が4つもあったので、弟と一緒によく映画を観に行ったものです。映画館に映画を観に行くということは、映画館や観客や、その時経験した事全てが映画に付加されて記憶に残るということです。これは、家でDVDを観ていては決して味わえない、映画の魅力のひとつでもあります。
 
 さて映画を観るといっても、もう観たい作品は既に観ているので、なにを観るか迷ってしまいます。迷った時は、取り敢えずお金のかかっていそうな作品を選ぶのが無難かもしれません。そこで、今日は「リディック」を選んでみました。ただこの作品については、あまり良い評判が聞こえてきません。それもちょっと不安ですが、SF大作みたいなので、きっと観る者を選ぶのでしょう。
 
 さてこの「リディック」を観た感想ですが、期待していなかったせいか、これが意外と面白く観れました。ただしこの作品は、製作者の意図するところが相当空回りしているので、観客の方がかなり作品にすり寄ってあげないと、とてもこの世界について行けないでしょう。なにしろ、宇宙を支配しようという狂信的最強軍団にしては小規模だし、そのボスにしても少しも強そうに見えません。それに、星々を渡る話なのに、宇宙の広がりというものが感じられません。ですから、これはSFというよりも、ヒロイック・ファンタジーと捉えた方が良いでしょう。観た印象としては、まさに「コナン・ザ・グレート」の世界がピッタリです。
 
 というわけで、科学考証を無視して観れば、ヒロイック・ファンタジーとして結構楽しめるかも知れません。もちろん、アクションが見づらいとか、主人公達に感情移入出来ないとか、世界観が分かりにくいとか、沢山の諸問題に対しても寛容にならなければなりませんが。
 
 それにしても、サングラスを掛けたリディックがサンプラザ中野に見えて仕方なかったのは私だけでしょうか?(きっとそうでしょうね)