8月1日 「対決!」
 
 漫画を描くのは肉体労働なので、体力に自信が無くなってくると、なかなか厳しい。プロダクションを作ってガッチリ製作体勢が出来ていればよいが、たった一人で描くとなると、歳と共にこれがかなりきつくなってくる。そこで文章の方に道を軌道修正することにした。といっても、もともと絵を描く方が好きだから、しっかり絵も描く。いや、絵を描くために文章を書いているようなものだ。
 
 というわけで、新しい物語を書き綴っているのだが、これが実に愉しい。ゲームで表現出来なかったことなど、恨みを晴らすがごとく、思う存分イマジネーションを膨らませて、書きたいように書いてしまえる。これは愉快だ。だがここに大きな落とし穴があった。文章で書くのは簡単だが、後でそれを絵にしなければならない。それも自分がやるわけだから、当然後に恐ろしいツケがまわってくる。
 
 なにしろ「大勢の」とか、「奇妙な」とか、「もの凄い」とか、「綺麗な」とか、書いただけで、自分の首を絞めてしまう。絵で見せて、「お前の〈もの凄い〉とはその程度か」と言われるのもシャクなので、思わず表現を自粛したくなってしまう。でもそれでは面白くなくなってしまうから、やっぱりオーバーな表現をしてしまう。つまり、文章を書きながら、自分に挑戦状を突きつけているようなものだ。文章を書くことが、まさか自分と対決することになろうとは思いもしなかった。
 
 今日は「新選組!」があるが、裏でレアル・マドリードがある。ロナウドもジダンも出場するので、これは見逃せない。仕方ないので「新選組!」は録画して観ることにした。後で気がついたが、衛星で観ればレアルじゃなかったリアル・タイムで観れたのだね。