5月28日 「特別講義」
 
 以前この日記に書いたように、ひょんなことでアミューズメント・メディア総合学院の特別講師になってしまった。というわけで、今日は恵比寿の校舎に出掛けて特別講義をすることになった。漫画の講義といえば学生時代に後輩相手にやった程度でほとんど経験がない。果たしてどんな講義になることやら。
 
 教室に行くと結構少人数で、アットホームな感じがなかなか良い。実践的な学校だとは聞いていたが、全員がプロ志願ということで目の輝きからして違う。成る程みんなやる気がありそうじゃないか。やる気のある人相手にはこちらも気分が良いから、いきなり良いこと教えちゃおう。取り敢えず最も簡単に漫画家になる方法を伝授してしまう。私が言うとあんまりあっけないので、少々拍子抜けしたかも。実際はもちろん大変だけど、基本はこんなもんだからね。気楽に行こう♪
 
 漫画の描き方について言いたいことは沢山あるけれど、なにぶん時間もないし、またいつ教えられるかは分からないので、重要なポイントだけ話すことにする。でも話している内に次々にアイデアが浮かんでしまうので、どうも話がわき道にそれてしまう。いかん!いつもの悪い癖だ。それぞれ重要なことなんだけれど、上手く伝わってくれただろうか?
 
 気が付けば2時間ぶっ通しで話していたので、ちょっと休憩をとる。長い間話していると血圧が上がるから、ちゃんと休憩はとらなければならない。ところが、ちょっと一息いれていたら、ここぞとばかりにポポロについて質問が来た。生徒の中にもポポロのファンが結構いるようだ。何でも答えてあげたいけれど、守秘義務があるから、そうもいかないんだよね。
 
 驚いたことに、私の昔の漫画を知っている人がいた。それはちょっと嬉しいね。猫丸を読んで育ったなんて生徒もいて、なかなか愉しい。サインも頼まれたので描いてあげる私はサインと一緒に毎回違う絵を描く主義なので、サイン一つに時間が掛かる。でもやっぱり絵を描いてる方が愉しいや。でも一人描くと、又次々と頼まれて、気が付けば行列が出来ているではないか。いかん!サインに追われて、講義が尻切れトンボになってしまった。いかんなぁ…。
 
 その後家に帰ってみると、生徒から講義の感想のメールが送られてきていた。ふむふむ、講義の内容がちゃんと伝わったか心配だったけれど、結構ちゃんと聞いているようで一安心だ。やっぱり意欲のある生徒は教えがいがあるね。