3月20日 「開戦」
 
 今朝アメリカがイラクに攻撃を開始した。奇しくも3月20日。1995年(平成7年)3月20日には地下鉄サリン事件が起きた。悲しいことに、私たちは好むと好まざるとに関わらず、この様な戦争やテロに巻き込まれてしまう状況にある。しかもそのよう状況から容易く抜け出せない程、世の中の仕組みは複雑に絡み合っている。何が正義で、何が悪なのかはそう簡単に割り切れない。報道を鵜呑みにすることは危険ですらある。巧妙に仕組まれたプロパガンダや偽情報が氾濫し、絶えず民衆を意図した方向に誘導したり、混乱させたりしているからだ。
 
 「正義」とは「道理に適った正しいこと」だが、「悪」を撃つ為の「よりどころ」でもある。ブッシュ大統領もフセイン大統領も共に「正義」を掲げ、自分の信ずる「神」の加護の下に戦っている。ブッシュの信じる神は先進欧米諸国が信じる神だが、フセインの信じる神は第三世界を中心に遙かに大勢の人々が信じている神だ。果たして…戦う道理としての宗教は世界を救えるのだろうか?
 
 情報が錯綜し、混迷を極める世界情勢の中で一つだけ確かなことがあるとすれば、今年は益々アメリカに行きづらくなったと言うことだろう…なぁ。