3月3日 「フレッシュ!」
 
 パリのジョフ・ダロウ君から電話があって、近況などを聞く。次の「スーパーマン」映画の仕事をするために、しばらくロサンジェルスに行っているらしい。う〜む、「マトリックス」以降「アストロボーイ」等すっかり映画の仕事に浸かって、漫画の仕事が疎かになっていないか?もっとも、我が身を振り返ると人のことは言えないけれど。
 
 そういえば、去年買ったのに封も切っていなかった「フレッシュ・ゴードン」のDVDを改めて観てみる。えっ?ポルノ映画だろうって?そりゃ確かに「フラッシュ・ゴードン」をパロったB級SFポルノ映画だけれど、公開当時は危ないシーンをすっかりカットして一般公開され、お子様連れのお母さんやお父さん達も観に行ったんだからね。もっとも、ボカシはあるわ、画面の下半分が真っ黒になるわで、映画としてはボロボロだったけれど、ようやく完全版が観られるのは嬉しい。(完全版にもボカシはあります。)
 
 でもポルノでしょ?いやいや、この映画をただのポルノと侮ってはいけませんぞ。何しろスタッフが凄い。ビル・ヘッジ、トム・シャーマン、リック・ベイカー、デニス・ミューレン、ディビッド・アレン、グレゴリー・ジーン、ダグ・ベズウィック、ジョー・ヴィスコサルなど、後に「スターウォーズ」以降のSFX界を代表することになる若きイフェクツマン達が総動員しているのだ。まさにSFX界の「漫画少年」「トキワ荘」的存在と言えるだろう。映画の中味はやっぱり情けないけれど…ね。