12月3日「出番ですよ!」
 
 最近毎日のように宅急便で荷物が届く。おかげで段ボール箱が山積みになってしまった。そこでゴミ出しの為に、午前中段ボール箱の解体作業をする。しかし中には本を郵送するのにピッタリの箱などあって、なかなか捨てるに忍びない。結局後々のことを考えて、半分くらいを処分するに止めた。でもこんな事だから、いつまで経っても段ボール箱が減らないんだよなぁ。
 
 午後、ポプラ社編集部の八木クンがやって来た。何と驚いたことに、児童書の老舗ポプラ社にも漫画の編集部が出来たらしい。まあそれも無理からぬ事。漫画に目くじら立てていたPTAや教師も今や漫画世代が大半を占めている時代だからね。それに昔はファンタジーなんて子供だましの夢物語と散々バカにされていたのに、今や猫も杓子も「ハリー・ポッター」だ。ようやく時代が私に追いついて来た感じだけれど、本当のファンタジーが理解されるようになるのはまだまだ先のことだろう。とは言え、そんな時代の流れに押されて、いよいよ私の出番が廻って来たらしい。
 
 八木クンは最近の若い人には珍しく、非常に丁寧な話し方をする好青年だ。こういう腰の低い人には、こちらも自然と親切になる。漫画のことを良く知らないと言うので、これ幸いと色々教えてあげる。いきなりメビウスの原画を見せて、こういう漫画もあるんだよと教えてあげる。マットッチを見せて、この絵で漫画が成立するんだよとビックリさせる。アレックス・ニーニョの原稿を見せて、世の中にはこんなに絵の上手い人もいるんだよということを教えてあげる。さあどうだ?これだけ凄い絵をみせて洗脳しておけば、私の漫画もごく普通に見えてくるだろう・・・ね?