11月17日「フェイク!」
 
 テレビ朝日の「怪奇ミステリー映像100」はなかなか面白かった。心霊写真は殆どがロールシャッハ・テストの域内かカメラのイタズラだったが、中にはカラオケボックスの人影や遮断機の足などのように、解明が難しいものもあった。ただビデオテープなど磁気を使った録画方法だと、録画を繰り返している内に前の映像や声が残ることもあるから、完全に謎とは言い難い。いずれにしても、これはこれでとても興味深い映像だ。ちなみにサンルーフから覗く顔はフクロウに見えるが、どうだろうか?
 
 特に面白かったのがUFOやエイリアンの映像で、今までTVで話題になったUFO映像を一挙に紹介してくれたのが嬉しい。でも、これってやっぱりトンデモ映像だなぁ。例えばミステリーサークルが出来る瞬間を捕らえた映像はなかなか見事だけど、まるでミステリーサークルの出来る位置をあらかじめ知っていたかのように正確に移動するカメラがとても不思議に思えてしまう。こういう場合は多少カメラをブラした方が臨場感がでるのに、惜しい出来だ。
 
 ビルの谷間を飛行する巨大UFOの映像もかなりショッキングだが、これだけ大きい物が飛んでいて、誰一人目撃者がいないというのは不思議だ。地上にも巨大な影が出来るだろうし、大体ビルの中の人が気が付きそうなものだけれどね。もう少し小さいUFOなら信憑性が増すのにね。
 
 取材中のヘリコプターを猛スピードでかすめて飛んで行くUFOというのも、考えてみれば無理がある映像だ。飛び去って行くUFOの後に飛行機雲が出来ているということは、UFOが周りの大気に影響を与えているという証拠だ。それならば何故ヘリコプターは何の衝撃も受けないのだろう?カメラが揺れるなりの演出が欲しかった。
 
 ミステリーサークルの上空に夜中現れたUFOは、どう見ても西洋凧か気球にライトを付けた物のように思える。ライトを点けてUFOを出現させ、ライトを消せばUFOは闇にかき消えるという寸法だろう。
 
 墜落するUFOや戦闘機と並んで飛ぶUFOはどうも空軍の実験機に見える。墜落現場には当然UFOの破片やエイリアンの死体が散乱していたはずだが、その事についてのフォローが全くないのが不思議だ。
 
 エイリアンに襲われた家族の映像はちょっと問題だ。なんてったって、ライフルでエイリアンを撃っちゃうんだからね。けが人も出ただろうし、エイリアンに訴えられたらどうするんだ?
 
 それにしても、なんでエイリアン達はこうも無防備な格好をしているのだろう?頭むき出しで大気や細菌は平気なのだろうか?もっとも、グレイと呼ばれるあの身体は実は宇宙服で、本体はあの中に収まっているらしいけれど。
 
 さてこんな具合に色々文句を付けていると、まるで私が霊やUFOやエイリアンを信じていないかのように見えるかも知れないけれど、実はかなり信じている。信じているからこそ、フェイクには手厳しいのだ。