9月23日「神話の法則」

 映画監督の三好邦夫さんに録画してもらった「芸術に恋して!」のビデオテープを観る。3ヶ月前くらいに放送した番組だが、アメリカの神話学者ジョゼフ・キャンベルが書いた「千の顔を持つ英雄」を基に、SW(スターウォーズ)シリーズの秘密に迫るという内容だ。ジョゼフ・キャンベルは世界の英雄神話・伝説を分析し、全てに共通の法則を見出した。それが「神話の法則」で、要するに英雄神話はみな「旅立ち」「試練」「帰還」の三段階の構成になっているという内容だ。

 これは英雄神話ならずとも、全てのRPGやヒロイック・ファンタジーにおいては当たり前過ぎる位の王道であり、誰もが知っているか無意識に使っている法則ではある。しかし、重要なのはこの法則に則った話が最も一般大衆に好まれるということで、だからこそ現代にまで語り継がれているのだという点にある。また個人的には、むしろそれに付随する様々な要素の方に興味が涌くし、さらにこの手法を全てのドラマに応用出来るという点にも注目したい。

 確かにルーカス自身もインタビューなどで、ジョゼフ・キャンベルの著書から影響を受け、この法則によってSWシリーズが生み出されたことを認めている。だとすれば当然のごとくSWシリーズの今後の展開も読めるに違いないと番組は言う。そして大胆にもSWシリーズの結末を予測するのだが、これが何と私の予想と全く同じだった。

 「エピソード2」にはちゃんとその伏線が沢山出てくるし、多分間違いなくそうなるだろうと思う。が、番組は「エピソード2」公開前に作られた物だから、成る程法則通りだと納得させられてしまった。(もっとも、「エピソード3」を観るまでは本当かどうかは判らないけれど…)そしてこの法則に従えば、SWシリーズは「エピソード6」で終わるのが最も美しい形である事も判る。果たして実際はどうなるだろうか?