2月28日

 春になると色々忙しくなってしまうので、それまでに出来ることを済ませておこうと思っていたのに、もう2月も終わってしまう。ここまで来たら腹を括って、気分転換することにしよう。丁度和田慎二さんから昼飯のお誘いが来たことだし、ちょっと出掛けてみることにした。

 早速車で和田さん宅へ行き、一緒に東久留米の「とんでん」に向かったけれど、ここでもやっぱりこの間観た「ロード・オブ・ザ・リング」の話に終始した。映画の中身に関する話題を除くと、こんな具合だ。

「こういう本格的なヒロイック・ファンタジーは日本で当たった験しがないんですが、今回は流石に受けそうですね。」
「まぁ『ハリー・ポッター』の下地が出来ているから、時期的にも丁度良かったんじゃないかな。でも、原作のイメージからするとフロドが美男子過ぎるような気がするけれど…。」
「いや、やっぱり一般受けを狙うなら、主人公は美男美女でないとね。その方が感情移入しやすいでしょう。」
「確かにそうだね。個人的にはイギリス人が撮ったらどうなったか気になるけれど、きっともっと暗いイメージになって、やっぱり一般受けしづらい作品になっただろうなぁ。」
「とにかくこの映画がちゃんと当たってくれれば、これから今まで実現不可能と諦めていた色々な作品も映画化されるようになるでしょうね。」
「うん、出来れば『ナルニア国物語』とかも完全映画化して欲しいな。」
「うひゃ、そうなると、『ハリー・ポッター』の立場が…。」
「でも、スピルバーグならやりたがるかもね。」
「ボクはそれより『レンズマン』を完全映画化して欲しいな。」 
「おおっ、それは是非とも映画化して欲しい!」
「すると今度は『スター・ウォーズ』の立場が…。」
「『アラビアン・ナイト』に『西遊記』『ギリシャ・ローマ神話』に『北欧神話』…。ちゃんとした映像で見せて欲しいファンタジーはまだまだ沢山あるけれど、ようやく技術が追いついて来たという感じだから、本当に楽しみなのはこれからだね。」
「ううむ、ファンタジーは永遠に不滅ですね!」

 と言うわけで、二人ともファンタジーに対する新たな闘志がメラメラと燃え上がって来たのでありました。