2月11日

 今回のソルトレーク冬季五輪はアメリカらしく実にショーアップされた賑やかな大会になった。なんてったってメダルの授賞式からして、ダンスは踊るわ、宙に舞うわで、まさに「五輪は踊る♪」「踊るオリンピック♪」だ。なんだかスポーツマンシップとかアマチュアリズムとはほど遠い感じがするけれど、世界各国が高い放送料を払っただけはちゃんと楽しませてくれる。アメリカのショーマンシップを讃えて、今回の大会を「サルティンバンコ・オリンピック」と呼びたい。

 夜中に放送された「K−1ワールドMAX日本代表決定トーナメント」は日本特有の形でショーアップされた、実に面白い大会だった。なにしろ決勝に勝ち残ったのは、片やモデルで遊び人の二枚目スター、片やひたすら格闘技の神髄を追い求める真の武道家と、全くの対照的な二人なんだから、こりゃまるで劇画の世界そのままだ。

 しかも決勝に勝ち残るまでに戦った相手も個性派揃い。とんでもないトリッキーな技を繰り出す曲者、異種格闘技の小さな巨人、悲劇のヒーロー、さすらいの格闘家・・・。それぞれが全く違ったスタイルで戦いに挑むから、どの試合も非常に興味深い。ショーアップされているとは言え、打撃系の格闘技はやはり倒すか倒されるかの真剣勝負の世界だから、緊迫感があって目が離せない。いやホント、久々に興奮して、血圧が上がってしまいました。